キリンのヒトカミ

 

パン工房 大地の恵み」というパン屋さんと一緒に、ベーグルベースのラスクを使った商品開発に取り組みました。

『キリンのヒトカミ』は、新商品を考えるにあたってどのようなラスクにするかというアイデア出しの話の中で出た、「麒麟獅子が噛んだラスクの形にしたら?」という私のひと言がきっかけとなって開発の方向が決まりました。
このパン屋さんは「宇倍神社」という鳥取の神社の総本家にあたる神社のたもとにあることから、何かこの神社にちなんだものにしたいという思いもあってのひと言でした。
「麒麟獅子」は、因幡の国(鳥取県東部と兵庫県の北部)のみで見られる獅子舞で、金色の頭に赤い胴幌を纏った姿は、他の地域では見られない、この地方独特の獅子舞です。この麒麟獅子と宇倍神社を絡め、新しい鳥取の名物商品としてプロデュースしていくことに決まりました。
というわけで、麒麟獅子にちなんだ商品とすることに決まったのですが、麒麟獅子をキャラクターに使っただけでは面白くないと思い、パッケージを麒麟獅子の頭に見立て、この箱で頭を噛むことで、「獅子舞に噛まれるとその年は無病息災」という縁起担ぎを取り入れることにしました。

県東部のいろいろなところで販売していたのですが、対翠閣というしいたけ料理で有名な老舗のホテルから、自分のところのお客さんのお茶請けに出したいというオファーがあり、客室に小分けパックを定員分、ホテルのロビーで箱入りの商品を販売することになりました。
もともとそんなに大量に製造できる商品でもなかったことから、今ではこの対翠閣でしか手に入らないレアな商品として好評に販売しています。