水耕野菜パッケージ
ビニールハウスで育てられた水耕野菜のパッケージ開発です。
これは農協や大規模な農業法人からではなく、福祉作業所からの依頼で行ったデザインです。
何らかの障害を持った方々の働く作業所の賃金は一般に比べると信じられない程低いため、この賃金がより高くなるよう、新規事業の企画と事業の立ち上げを支援するという国の制度が始まり、私もこれらのアドバイザー(コンサルタント)として関わってきました。
野菜というのは価格によって売れ行きに差がでますからなるべく安くすることが求められます。しかしながら安くすると賃金の元となる売上が減ってしまう、このジレンマをどうやって解決するかがこのプロジェクトの焦点でした。
結果、小ロット商品の場合ラベルはシールで対応するのが普通ですが、この水耕野菜では思い切って農協やが行うような長さ2,000mのチューブ状のフィルムにラベルを印刷する方法を採ることで製品コストを下げることを提案しました。
初期投資は大きいものの、長期的視点で見るとかなりのコストダウンになることを説明し「長い目で見た利益」という、従来の作業所にはなかった考え方を理解してもらうことができたプロジェクトでした。